長財布の縁がボロボロ…そんな時はREFINEへ! ~ゴヤールのお修理~

2020.12.04


こんにちは。リペアスタジオREFINEです。

                     

今回はゴヤールの長財布についてのおはなし。

ゴヤールといえば、トートバッグを思い浮かべる方も多いかと思います。

あの総柄で品のあるバッグ、一度見たら忘れられませんよね。

しかし、実は財布や名刺入れなどの小物も充実しているのです。

                     

そして、今回のお修理はゴヤール長財布のファスナー交換。

以前ファスナー修理について書いたこちらのPage、多くの方に見ていただいています。

そのファスナー、修理できます ~修理の種類とパーツの名前~

                     

                     

ファスナーの歴史や意外と知らないパーツの名前などがまとめてあります。

                     

また、その他ブランドの財布修理のおはなしはこちら。

お財布が破れてしまっても…諦めないでください!【ルイヴィトン 長財布のお修理】

財布のスナップが取れそうな方へ。お悩み解決します!【バレンシアガ ミニウォレットのお修理】

財布が閉まらなくなってしまった方、必見!原因はこれでした 【カルティエのお修理】

良かったら併せてご覧ください。

                     

それでは、ゴヤールについてのおはなしから始まります!


1.ゴヤールの歴史を少しご紹介

ゴヤールといえば、先述した通り「総柄で品がある」イメージですね。

その顧客はパブロ・ピカソやジャック・カルティエ、ココ・シャネルなど、豪華な顔ぶれです。

                     

ゴヤールはフランス発の老舗で、その原点は1792年にピエール・フランソワ・マルタンが創業した「メゾン・マルタン」に遡ります。

このブランド、元は旅行用の木箱・梱包用品専門メーカー。

その当時、トランクはまだ開発されておらず、衣装ケースや衣料梱包用品はただの入れ物でした。

そんな時代に、ケースや梱包用品をいかに美しく持ち運べるか、がメゾン・マルタンのこだわりだったそうです。

                     

                     

さて、跡継ぎがいなかったマルタンは、自分が後見人となっていた女性の婿にルイ・アンリ・モレルという人を迎えました。

そのモレルに弟子入りしたのが、フランソワ・ゴヤール、後に「メゾン・ゴヤール」のトップとなる人物。

彼はマルタンとモレルの元で着々と技術を磨いていき、1852年に会社を引き継ぎました。

そして誕生したのが、「メゾン・ゴヤール」です。

                     

2.ゴヤールがおしゃれな人に愛される理由

2-1.こだわりから生まれる洗練されたイメージ

ゴヤールといえば、「ゴヤールディン」というYのイニシャルをかたどった杉綾模様(ヘリンボーン)が特徴ですね。

この特徴的なパターンは、下地を塗り、さらにそこから手作業で3回も色を塗り重ねていくそう。

                     

                     

しかも、その製造工程は門外不出の技術と言われ、詳しい手法は公開されていません。

そういった背景があるからこそ、使えば使うほど深みが増していく洗練された商品が生まれるのですね。

                     

2-2.機能性に優れたこだわりの生地

先ほどおはなししたゴヤールディンをあしらった生地は、「ゴヤールディン・キャンバス」と呼ばれます。

よくある「PVC(塩化ビニール)」ではなく、綿や麻を織り上げたキャンバス地に天然塗料でコーティングが施されている生地。

コーティングされている分耐久性に優れ、お手入れも比較的簡単。

少しの汚れであれば、拭きとるだけで落とすことが出来ます。

                     

2-3.ユニークなカスタマイズサービス

「マーカージュ」というイニシャルや好きな数字をカスタマイズで入れられるサービスをご存じですか?

文字のフォントやカラーなど、自由なカスタマイズで自分だけのデザインを作り出すことが可能。

加えて、これは単なるプリントではなく職人が一つ一つ手作業で行っているそうです。

世界に一つ自分だけのゴヤール」を持てるなんて、素敵ですよね。

                     

2-4.番外編:ゴヤールのVILLETTE

筆者が個人的に気になっているのは、2020年3月に登場した「VILLETTE」。

フロントに可愛いフレンチブルドックが配置されたトートバッグです。

実は、このフレンチブルドッグは創始者ゴヤールの愛犬ユロがモデル。

                     

<写真はイメージです>

                     

100年以上前に、アニマルグッズのカタログの挿絵に描かれたものが今回デザインとして蘇りました。

興味のある方は、是非チェックしてみてください!

                     

3.お修理品はこちら

                     

                     

同時期に色違いの長財布をお預かりしたので、併せてご紹介します。

                     

                     

どちらのお品もファスナーが閉まらなくなってしまった為、ご依頼いただきました。

長年のご愛用により、財布の縁の色も剥げてしまっていますね。

                     

さて突然ですが、この縁の部分の名称をご存じでしょうか?

日常生活であまり耳にすることはないと思いますが、この部分を「コバ」といいます。

コバ、という言葉は漢字で書くと「木端」。

元々は木材の断面を表す言葉ですが、それに似ていることから革の裁断面もそう呼ばれるようになりました。

                     

                     

皮革製品のコバは、そのまま切りっぱなしのこともありますが、多くはやすりで削って表面を整えた後、塗料を塗ってなめらかに仕上げてあります。

しかし、日常的な使用でその塗料が少しずつ削れてきてしまうのは避けられません。

その為、REFINEではコバの塗り直し修理を良く承っています。

今回の2本のお品も、「ファスナー交換+コバ塗り直し」という修理内容で承りました。

                     

4.お修理完了です

                     

                     

いかがでしょうか?

ファスナーが新しくなったことに加えコバも綺麗に整えてあるので、まるで新品のような仕上がりです。

                     

5.まとめ

ファスナーが閉まらない」や「縁の色が剥げてしまった」というご相談は、REFINEでもよく承るトラブル。

修理というものは、商品の状態によってベストな方法があります。

リペアスタジオREFINEでは、その都度適切な修理方法と見積もりをご提案させていただきますので、是非お気軽にご相談ください!

                     

また、Twitterにて様々なお役立ち情報やリペアスタジオREFINEについて等、発信しています。

よろしければご覧ください!

                     

それでは、また次のPageでお会いしましょう。

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