2022.03.08
お気に入りの白い革のバッグに汚れがついてしまって、困っていませんか?
もしくは、長年使用して黒ずんだり黄ばんだ白い革のバッグを再び綺麗にしたいと思いませんか?
白い革のバッグの汚れを確実に落としたいのなら、自宅では行わないでください。
なぜなら、インターネット上で紹介されている「自宅で行う汚れ落としの方法」は、
・汚れと共に革の表面が剥げてしまうかもしれない
・対処した部分がシミになってしまうかもしれない
といったリスクを伴うからです。
そもそも、革の汚れは
・革の種類
・汚れの種類
によって落とし方が異なり、その判断を間違ってしまうと革へのダメージは避けられません。
もし自分で汚れ落としを行ってみて今より状態が酷くなってしまったらかなりショックですよね。
さらに、自分で手を加えたことによって、本来かかる修理コストより高くなってしまった…なんてことも考えられます。
一方で、プロは汚れや革の種類を見極めて、適切な処理を施せます。
つまり、確実に綺麗になって手元に戻ってくるので、お気に入りのバッグを再び気持ちよく使用できるようになるでしょう。
このコンテンツでは、
・白い革のバッグの汚れ落としをしたいとき自宅で行うべきではないたった1つの理由
・プロだったらこうします!修理専門店に依頼した場合の方法2つ
・実際のお修理事例と修理料金
など、「白い革のバッグの汚れ問題を解決したい人」に向けて、修理歴30年の職人が中心となって修理を行っているリペアスタジオREFINEだからこそ発信できる有益な情報を詳しく解説しています。
是非最後までお付き合いください!
目次
1. 白い革のバッグの汚れ落としを自宅で行うべきではないたった1つの理由
白い革のバッグをもし自宅で綺麗にしようとしているならすぐに中止していただきたい理由は、「革バッグの汚れ落としは正しい方法で行わないと状態が悪化するから」です。
インターネット上に載っている「自宅での汚れ落とし方法」は、大きく以下2つに分けられます。
・自宅にある消しゴムや濡らした布などで汚れを「こする」
・革用クリームで汚れを「浮かせてふき取る」
これら方法は、道具さえそろえば確かに自分で行えますが、大きなリスクが潜んでいます。
それぞれ説明していきます!
まず、自宅にある消しゴムや濡らした布などで汚れを「こする」方法は、汚れと一緒に革の表面が剥がれてしまうリスクがあります。
それは、「こする」=「摩擦がおこる」からです。
その摩擦によって汚れだけが綺麗に落ちてくれれば良いのですが…革の表面も一緒に剥がれてしまうリスクが高いのです。
汚れが落ちていると思ってこするのをやめなかったら、いつの間にか革の色も一緒に落ちていた…
という症状の商品は、REFINEでもご依頼いただくことがあります。
「革専用の消しゴム」や「リムーバークロス(汚れ落とし用の布)」も有りますが、こちらも力加減を間違えると同じように革の色が剥げてしまうでしょう。
次に、革用クリームで汚れを「浮かせてふき取る」方法では、汚れ落としに使用したクリームが逆にシミになったり、革の風合いを壊してしまうリスクがあります。
革用のクリームを用いた普段のお手入れは、REFINEでも過去に紹介したことがあります。
ただ、それはあくまで普段のお手入れですし、その記事でも書いている通り専用のクリームも多すぎると革にとっては毒となります。
つまり、加減がわからず大量に革用のクリームを用いて汚れを落とそうとすると
・クリームを多く塗りすぎてシミができた
・クリームを塗りすぎて風合いが変わった(光沢が無くなる・手触りが変わるなど)
という状態になってしまうかもしれません。
以上、大きく分けたこの2つが、インターネット上で紹介されている主な「自宅で行う汚れ落としの方法」です。
これら方法で今より状態が必ず悪くなるとも限りませんが、大切な持ち物を確実に綺麗にしたいならリスクのある方法は避けるべきでしょう。
では、プロに白い革バッグの汚れ落としを頼んだ場合はどういった方法があるのか見ていきます!
2. プロだったらこうします!修理専門店に依頼した場合の方法2つ
この章では、プロの一例としてREFINEの方法をご紹介します。
REFINEが白い革のバッグについた汚れを落とす方法として大きく分けると以下2つが挙げられます。
・汚れ取り
・染め直し
それぞれ詳しくご説明します!
2-1. 汚れ取り
革や汚れの種類に適した道具と方法を見極め、汚れを取り除きます。
先述の通り、汚れを取る際は正しい方法で行わないと色が剥げたり風合いが変わったりして、状態が酷くなってしまいますよね。
REFINEでは、経験豊富な職人が今まで修理を施してきた知識から、商品それぞれに適した道具/方法で汚れ取りを行っています。
例えば、
・この革はどのように色付けされたものか
・汚れが油性か水性か
・汚れは表面上のものか中まで染みているのか
といったように、各商品の革の種類や汚れの種類/つき方を見極めて慎重に作業を行います。
その為、ダメージを出すことなく、汚れのみをしっかり落とすことが可能というわけです。
つまり、REFINEでの汚れ取りなら最適な方法で汚れにアプローチできるので、色落ちすることなく綺麗になります!
≪汚れ取り≫ 基本料金:¥6,600~
2-2. 染め直し
どうしても「汚れ取り」で落とせない汚れや全体的な汚れに関しては、上から塗料を乗せて「染め直し」を行います。
落とせない汚れというのは、
・ペンキ汚れのような「専用の薬剤でないと落ちない汚れ」
・時間の経過したボールペン汚れのような「革の繊維まで染みこんでしまった汚れ」
などを指します。
また、使用年数が経っていると、全体的に黒ずんだり黄ばんだりしてしまうこともありますよね。
この場合、まずは薬剤で汚れと一緒に周辺の革の油分を落とします。
これは、油分が残っていると塗料を上から乗せた時に剥がれやすくなってしまうためです。
そうして革を綺麗な状態にしたら、元と同じ白色になるように革の表面にごく薄く専用の塗料を重ねていきます。
こうすることで、染みこんでしまって取れない汚れも隠すことができるというわけです。
さて、REFINEでの染め直しは、施す範囲によって以下3つに分けられます。
・補色:狭い範囲
・ぼかし染め:中範囲
・全体染め:全体
というイメージです。
ただし、狭い範囲についた汚れでも「つき方」や「種類」によってはぼかし染めになることもあり、商品の状態に合わせて染める最適な範囲を設定しています!
つまりREFINなら、白い革バッグについた「汚れ取り」で落とせない汚れや全体的な汚れも、「染め直し」で綺麗にすることができるでしょう。
*残っている汚れの色が濃ければ濃いほど、それを隠すために革の上に乗せる塗料は多くなります。
その為、濃い色の汚れを「染め直し」した場合、塗料を乗せた革部分の質感がやや硬くなることがあります。
また、「塗料を重ねても隠しきれない汚れである」と判断した場合は、お修理をお断りする場合がありますので、ご了承ください。
≪補色≫ (1箇所)
基本料金:¥4,400~
≪ぼかし染め≫ (10㎝×10㎝の範囲)
基本料金:¥16,500~
≪全体染め≫ (縦20㎝×横25㎝×奥行10㎝のバッグ)
基本料金:¥46,200~
*参考バッグは、3章「実際のお修理事例と修理料金」3例目の「レディディオール」です。
3. 実際のお修理事例と修理料金
修理内容:汚れ取り
修理料金:¥7,700(税込み)
修理内容:ぼかし染め
修理料金:¥16,500(税込み)
修理内容:全体染め
修理料金:¥46,200(税込み)
4. 白い革のバッグの汚れ落としにREFINEがおすすめの理由
白い革バッグの汚れ落としにREFINEがおすすめの理由は「白い革バッグを含む年間6000本の汚れ取りと年間5000本の染め関連修理実績に伴った、多くの経験と知識を持つ専門のチームが存在するから」です。
先述の通り、汚れ取りは方法を間違えてしまうと革にダメージを与えてしまいますね。
その為、
「この革は経験上、この方法で安全かつ綺麗にとれる」
「この汚れの付き方は、この工程を踏むべき」
といったように、特に今までの経験と知識が最終的な仕上がりを決定する修理なのです。
また、白一色の染め直しというと簡単なイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、実は染め直しは淡い(薄い)色ほど難易度が上がります。
その為、白の染め直しは最も難易度が高いといっても過言ではないでしょう。
そもそも、「白」と一言で言っても
・赤み/黄色み/青みがかった白
・透明感の強い/くすんだ白
・ツヤ感のある/マットな白
と多岐にわたりますよね。
だから、ちょっと色味や質感が異なると、染めた部分だけ浮いた仕上がりになってしまうのです。
しかも「このブランドのこの商品にはこの色が使用されている」と一目でわかるような色見本は存在しないので、特定の「白」を目の前の商品だけを参考に一から作り上げることになります。
つまり、白い革バッグの染め直しを高いクオリティで仕上げるためには、豊富な経験と知識が必要になってくることがお判りいただけるでしょう。
さて、REFINEではチームによって専門分野が決まっています。
その中には、もちろん「染め」を専門とするチームも存在し、彼らは年間5000本もの染め関連の修理をこなしています。
その圧倒的な修理実績に基づく経験と知識を確実に蓄積し、日々技術力の向上に努めているREFINEの職人だからこそ、質の高い仕上がりでお手元にお返しできるというわけです。
「汚れ取り」や「染め」に関して豊富な年間修理実績を持つREFINEの専門チームなら、白い革バッグの汚れを高いクオリティで綺麗にすることができます!
5. 白い革のバッグの汚れ落としでよく聞かれるQ&A
この章では、白い革バッグの汚れ落としでよく聞かれるQ&Aをまとめました。
修理に出す前の参考になさってください!
5-1. デニムの色移りも落とせる?
汚れ取りで完全に落とすことは難しいですが、染め直しで綺麗になる可能性があります!
デニムの色移りは、元のデニムの種類によって取れやすさが変わるのですが、全体的に言えるのは「デニムの色移りは強い汚れ」ということです。
その為「汚れ取り」で完全に落とすことはできないのです。
この際は、「汚れ取り」で色移りを薄くした上に「染め直し」を行うことで、元の状態に戻すことができるかもしれません!
ただし先述の通り、色の濃い汚れを消すには厚く塗料を重ねる必要があるので、余りにも濃いデニムの汚れに関しては承れない場合があります。ご了承ください。
5-2. どんな革でも汚れ取りや染め直しはできる?
それぞれ以下の革については、承ることができません。
汚れ取り | エナメル・ダメージが強い革(表面が割れている/色剥げが激しいなど) |
染め直し | エナメル・起毛している革(スエードやヌバックなど)・エキゾチックレザー(クロコダイルなど) |
まず、エナメルというのは、革の表面に膜を作ってツヤを出しています。
その膜に汚れが入り込んでしまうと、「汚れ取り」は行えません。
また、染め直しは上から色を乗せる修理です。
その為、エナメルに対して染め直しを行うと、特徴であるツヤが薄くなってしまいます。
また、表面にひび割れが見られたり色剥げが激しい革は、かなりダメージが蓄積された状態です。
その為、普段なら影響のない「汚れ取り」の方法でもダメージが進行する場合があります。
加えて、起毛している革やエキゾチックレザーなどのように「表面が特徴的な革」に関しては、「染め直し」で上から色を入れると表面の濃淡が変化して、見た目が変わってしまう場合があります。
以上の理由から、「汚れ取り」「染め直し」に関して承れない革も存在すること、ご承知おきください。
5-3. バッグ本体だけでなく、持ち手も綺麗にしてもらえる?
「汚れ取り」に関しては持ち手全体に問題無く施すことができますが、「染め直し」はあまりおすすめできません。
先述の通り、「汚れ取り」は表面についた汚れを適切な道具を使用して落とす作業なので、持ち手のどの部分にも問題無く行えます。
一方で、持ち手は頻繁に触るパーツなので手の脂や汚れが染みこんでおり、「染め直し」のように革の上から塗料を乗せるお修理を行っても色が綺麗に乗らない場合があります。
さらに、染みこんだ脂や汚れによって色が定着しづらく、使用を繰り返すうちにひび割れや剥がれが起きる可能性がかなり高いです。
以上の理由から、持ち手の「染め直し」はおすすめしていません。
ただし、持ち手でも本体に近い「手元」と呼ばれる部分は比較的汚れの染みこみが少ないので、本体と同時に「染め直し」を承ることもあります。
もし、持ち手を新品同様に綺麗にしたい場合は「染め直し」よりも「持ち手作製」という修理がおすすめです。
作製については以下の記事で詳しく解説しているので、参考になさってください!
【バッグの持ち手が切れそう?すぐ使用を中止すべき2つの理由】
【ルイヴィトンの持ち手を交換したい方必見!修理料金の目安と事例写真】
6. まとめ
今回のまとめです。
・白い革バッグの汚れ落としを自宅で行うべきではない理由は「正しい道具や方法で行わないと状態が悪くなるから」
・白い革バッグの汚れ落としをREFINEに頼んだ場合、「汚れ取り」か「染め直し」で綺麗になる
・白い革バッグの汚れ落としをプロに依頼するなら、豊富な修理実績を持ち専門チームがあるREFINEがおすすめ!
お気に入りの白い革バッグが汚れてしまうと、ショックですしどうしたらいいか悩みますよね…。
このコンテンツを通して、あなたの「白い革バッグに対する悩み」を解決するお手伝いができたなら幸いです!
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